辞典で暇つぶし

辞典と図鑑が大好きです。

〔変な辞典〕

世の中の辞典には“読むための辞典”という分野が存在する。

悪魔の辞典
A.ビアス著/角川文庫/1975
元は週刊誌記事(1881~1906)であるらしいが、多大なる影響力があったようで、
『噴飯 悪魔の辞典
安野光雅・なだいなだ・日高敏隆別役実横田順彌著/平凡社/1986
『ビジネス版 悪魔の辞典
田英夫著/日本経済新聞出版社/2016
などは本のタイトルまで影響を受けている。

『欠陥大百科』
筒井康隆著/河出書房新社/1970
『乱調文学大辞典』
筒井康隆著/講談社/1972
は作家が書いた辞典。どの項目から読んでも大丈夫、元々が読むための辞典だから。

『新釈・からだ事典』
渡辺淳一著/集英社文庫/1994
『新釈・びょうき事典』
渡辺淳一著/集英社文庫/1999
も作家が書いた事典。“辞典”ではなくて“事典”だが、著者は医学博士でもあるから端的な表現で身体(人体)の不思議を書いている。専門書を読まずとも解り易いので『失楽園』のファンならお薦め。ちなみに私は不倫を容認しないタイプだが本(事典)は良いと思う。
『聞きのがせない医者語・ナース語』
米山公啓著/徳間文庫/1998
は病院の内情の一端を覗いた気分になる辞典。巻末に索引まで完備。

『雑学七ヵ国語辞典』
日商岩井広報室トレードピア編/文春文庫/1986
『フランスことば事典』
松原秀一著/講談社学術文庫/1996
『13ヵ国いうたらあかんディクショナリィ』
開高健[企画]/講談社+α文庫/1997
この3冊辺りも“読むための辞典”と言えるのではないだろうか。雑学を鍛え上げて磨き上げれば学問に近いレベルまで到達できると思わせてくれる辞典である。

☆☆☆☆☆

しかし、書店で買ってはみたものの、どう使うのか、いつ使うのかが今一つ解りにくい辞典というものが手元に存在する。

『地獄の辞典』
コラン・ド・プランシー著/講談社/1990
『新訂 クトゥルー神話事典』
東雅夫著/学研M文庫/2001
『世界の神々の事典』
松村一男監修/学研/2004
ペラペラとめくってみたけれど、いつ、どう使うのだろうか?本の内容が悪いと言いたいのではなく、私の日常生活には必要無いかも?と考えた。私の職業が作家であれば間違いなく面白いと思われる辞典。

☆☆☆☆☆

これまでかなりの数の蔵書(辞典・事典・図鑑)を紹介してきたが、本棚にはまだ紹介できていない本が数多く眠っている。また、お金とスペースの余裕があれば購入したい本が100~200冊くらいある(クソ高い本も多い)。なにしろ、夢は私設図書館開設。

10年後?20年後?いつになるやら。

2022.03.03